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ペインクリニックとは?  
 
ペインクリニックには5つの治療特徴があります。
ペインクリニック特有の治療方法である神経ブロックには 「痛みを伝える伝達経路の遮断」「痛みの悪循環の遮断」「交感神経過緊張の正常化」「筋緊張の正常化」「遮断や予後の判定」「予防的意義」という6つの役割があります。

こうした多彩な役割を担う神経ブロックを治療手段にしたペインクリニックには、次のような治療特色があります。

  1. 体の組織や神経に破壊的な作用をしないままに病気の治療をおこなう。
  2. 病気ではなく人間を見る。
  3. 予防医学としても機能する。
  4. .痛みだけでなく、アレルギーなどの治療もできる。
  5. .特に交感神経のブロックによって体内の生理環境が整えられることで、人間が生まれながらに持っている自然治癒能力を引き出す。

ストレスとペインクリニック

現代はストレス過多の時代です。ストレス過多になると、それに抵抗しようとして自律神経の中の交感神経の働きが活発になります。その意味でストレス過多の時代とは、交感神経が異常に亢進した時代ともいえるでしょう。
ペインクリニックは、星状神経節ブロックという治療法を用いていて交感神経の異常亢進を和らげ、痛みやアレルギー疾患の治療、自然治癒力の回復、心と体がかかわった病気(心身症)の治療などをおこないます。




スポーツによる痛み
-急性痛から慢性痛へ

近年、健康への関心が高まるとともにスポーツ施設が普及し、誰もが気軽にスポーツを楽しめるようになりました。しかし、それによりスポーツによる障害が増えていることも事実です。それぞれのスポーツには特徴的な障害があり、負担のかかりやすい部位により、テニス肘、野球肘、サッカー膝、ランニング膝、水泳肩などと呼ばれています。
これらは使い過ぎが原因です。(=over use syndrome)。特に中高年の方は、筋力の低下にも関わらず運動前のストレッチを十分におこなわなかったり、勝負にこだわるあまりつい無理をしてしまうことが多いようです。これらのスポーツ障害は、とりあえずは2週間程度休ませることです。それでも痛みがあれば、早めに病院で適切な処置を受けましょう。

 しかしスポーツ障害の中には、元の原因が治っているにもかかわらず、なかなか痛みの取れないものがあります。最近、痛みに関連した研究で面白いことがわかってきました。痛みには、『痛み記憶』というのもがあるというのです。痛みの刺激が長く続くと脊髄(せきずい)の中で痛みの記憶を残す遺伝子が作られ、これにより元の原因が治っていても、脳がいつまでも痛いと感じてしまうらしい
のです。スポーツの痛みに限らず、急性の痛みが、慢性の痛みへとかわっていく原因の一つと考えられています。

 これを予防するには、痛みがあればすぐに痛みを取り除き、いつまでも痛みを我慢しないことです。原因が何であれ、慢性の痛みになってしまった場合には、局所的な治療では治り難くなってしまいます。こんなときは、血液の流れを改善し、痛みの刺激を断ち切ることができる、『神経ブロック』という注射をおすすめします。
いずれにせよスポーツに親しむ中高年の方は、日常から筋力を含めた基礎体力を養い、あくまで健康のためということを念頭において、『より強く、より速く、より高く』ではなく、『より楽しく、より健康に、より安全に』を心掛けて下さい。




 

痛みと神経ブロック療法
 

『神経ブロック療法』-。

一般の人にはあまり聞き慣れない言葉です。私もペインクリニック(主に痛みの診断と、治療をおこなう麻酔科の仕事の1つ)に従事するまでは理解できませんでした。

 神経ブロック療法とは、痛みに対しておこなう治療方法の1つなのですが、日本人は本来この『痛み』というものに対して 『我慢強い』ことが美徳と考えられて来ました。ですから、痛みを治すことは医療の原点のはずなのですが、むしろ医療の邪道のように受け取られがちでした。

 『痛み』は本来、体の異常を知らせる警告装置のような役割をしますから、生体には必要なことなのですが、これが慢性化すると自律神経に変調が起こり、疲れやすかったり、不眠になったり、食欲が落ちたりします。また、ひどいときには、不安や抑うつ状態になることがあります。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

詳しくは分かっていませんが、痛みが持続することによって、交感神経(自律神経の一種)が刺激され、血管の収縮が起こり、血液循環が悪くなります。また運動神経も刺激され、筋肉が緊張します。こういう状態になると、痛みのある場所から更に痛みを引き起こす物質(発痛物質)が生じるために、痛みがますます強くなる、という悪循環が生じます。『神経ブロック療法』とは、局所麻酔薬を使って、この痛みを伝える神経(知覚神経)や交感神経を遮断することなのです。局所麻酔薬の効果が切れても、以前ほど痛まなかったり、痛みが止まってしまったりすることがあります。それは、『痛みの悪循環』を断ち切ることによって、生体が良くなろうとする力(自然治癒力)が働きだすからではないかと、と考えられています。

 神経ブロック療法には、痛みの種類や部位によって、種々の方法があります。副作用の少ない局部麻酔薬の開発のおかげで、より安全におこなえるようになってきました。ペインクリニックが日本に誕生してからまだ40年しか経っていませんが、現在では麻酔科のある病院には、ほぼ設置されているようです。神経ブロック療法は、痛みのある疾患(肩こり、頭痛、腰痛なども含めて)に、1度は試しても良い治療法の1つだと思います。




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